長瀬智之(1961年生まれ)は、日本では珍しい馬専門の油彩画家です。1998年のデビュー以来、一貫して馬をテーマに制作を続けてきました。長瀬の描く馬は、たてがみの一本一本に至るまで繊細な美しさを湛え、肖像画でありながらも馬の温かさや息遣いが感じられるような生命感に満ちています。
本展は、これまでに描いてきた名馬たちの肖像画をはじめ、五冠馬であるシンザン、シンボリルドルフ、ディープインパクトを一枚に描いた最新作を含む、絵画作品約70点をご紹介する画家自身初の大規模個展です。
また、会期中に展示室内で自身のライフワークである黒馬で構成される英国の王室騎兵隊 “The Household Cavalry” をテーマにした大作に挑みます。これは十数年前からの画家の構想がようやく実現するものです。巨大なキャンバスにどのような騎兵隊が現れるのか、ぜひ画家の大仕事にもご注目ください。
【概要】
- 展覧会名
- 特別展『長瀬智之展 肖像画に生きる永遠の名馬たち』
- 会 期
- 2022年4月23日(土)~8月28日(日)
- 会 場
- JRA競馬博物館 1階ギャラリー、馬の学び舎・ミュージアムホール
- 開館時間
- 10時~17時 中央競馬開催日
10時~16時 その他の日(東門のみ開放)
- 休 館 日
- 月・火曜日(祝日は開館し、直後の平日を休館)
※6月29日(水)~7月8日(金)は館内整備のため休館
※8月17日(水)~18日(木)は臨時休館
- 入 館 料
- 無料(ただし東京競馬開催日は、競馬場への入場券が必要)
- 主 催
- 公益財団法人馬事文化財団
- 協 力
- 厩UMAYA、蹄跡
◎新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催内容が変更になる場合があります
◎会期中展示作品の入れ替えを行います
◎東京競馬開催日〔4月23日(土)から6月26日(日)までの土曜・日曜〕のご来館には、東京競馬場指定席または入場券の事前予約が必要となる可能性があります
【長瀬智之】
1961年福岡県生まれ。1979年に同志社大学へ入学、同大ラグビー部で史上初大学選手権3連覇達成の一員として活躍。
卒業後イラストレーターを経て、1998年画家へと転身。
競走馬をモチーフに作品を手がけ、2000年より北海道での長期滞在を恒例化し、牧場にて馬と共に生活。
サンデーサイレンスを始め数多くの名馬と出会い作品を生み出す。
2008年にはアイルランドと英国を訪問、世界最高峰と称される名馬サドラーズウェルズと邂逅、長年の夢を果たす。
英国では絵画や騎馬隊などの馬事文化に触れ、芸術的視野を広める。
さらに馬の絵画で世界的に評価を得ている王室画家、スーザン・クロフォード氏に師事。
2009年には米ロサンゼルスへ馬の画家として国際的に知られている巨匠フレッド・ストーン氏を訪ね、師事。
2012年には英国Olympia Horse Showに日本人で初めて出展し海外での作品発表を果たす(2019年に2度目の出展)。
2014年、JRA60周年記念「サラブレッドの美しさ」絵画コンテスト金賞受賞。2017年、日本初の馬専門ギャラリー厩UMAYAをオープン(現在は移転に伴い休廊中)。
2019年、英国ジョッキークラブ・ルームズとマニングス美術館を表敬訪問。
同年、JRA競馬博物館「競馬の殿堂」へ顕彰馬ロードカナロアの肖像画を納め、続いて2021年に顕彰馬キタサンブラックの肖像画を納める。
約4か月間の会期中に長瀬智之が英国の王室騎兵隊“The Household Cavalry”をテーマにした大作を描き上げます。
縦1.8m横5.5mの大きな白いキャンバスに少しずつ騎兵隊が現れる様子を間近でご覧いただけます。